お好み焼きの「あづま」屋さん・・・おふくろさんの味だ。

職場のAさんと飯食にいった。
最初はラーメン食べに行こうと思ったんだけど、行った先のラーメン屋さんが閉まっていて、途方にくれてiPhoneの「食べログ」ってアプリで近場の店を探すと・・・

お好み焼きってジャンルで「あづま」屋って店を発見。
そんなに遠くなかったので歩いてAさんと歩いて行くことに。

ちょっと薄暗い路地で、お店とか無さそうな雰囲気になった。
こんな所に店なんかあるんかぁ・・・?
と思っていると・・・

あった。
えぇ・・・おいおい・・・
なんか民家っぽいぞ・・・大丈夫か・・・まだやってるか・・・
あ、営業中か・・・ほんとか?
ちょっと不安ではあったが、Aさんも一緒だったので思い切って入ってみた。
たぶんオレ独りだったら絶対に入らなかっただろう。

ぉぉぉ・・・
外観のイメージと遜色ない店内。
とにかく狭い。カウンターが4席に座敷がある程度。
その狭いカウンターにエプロン姿のオバちゃんの姿が。
客席に座って飯を食べている・・・

むぅ・・・
昭和初期のニホイ・・・
飲食店っていうより食堂?
いや、間違いなく食堂だけど、実家の台所にも似た何かが・・・

店内は確かに平成には置いていかれてるようだ。携帯電話全盛期に、こんな電話・・・アリか・・・

雰囲気に不安を覚え、

「まだできます?」

と、聞いてみた。
「できるよ」

はい、じゃぁ・・・
オバちゃんに一応確認して席に着く。
すると、お茶が出てくるんだが・・・
ペットボトルとグラス?
え・・?セルフなのか・・・
しかし、意外とこれがイイ。
いちいちオカワリ頼まなくていいし、自分で適当に注ぎながら飲めばいいんだし。

さて、何を頼んでいいかも分からないし、メニューも無かったし(実は後ろに貼ってあった)とりあえず、食べログにあったように、お好み焼きでも頼むか・・・。
と思ったけど、なんとなく聞けそうな雰囲気だったので、オバちゃんに何ができるか聞いてみた。

どんな話したか忘れたけど、とにかくオマカセでお好み焼きを作ってもらうことになった。
なんか・・・夜食を作るオカンみたいだ。

そう、台所にオカン。
だから全然違和感がなかったが、おもむろにまな板の上でキャベツを刻み始めた。
え・・・?
そこから???

はぁ・・・と感心する。
なんか、異世界だ・・・いやいい意味で。

「玉子は2個入れとくで!」

あぁ、ほんとだ、2個玉子を割っている。
普通は一個だよな・・・
そしてツナギにたっぷりの長芋をおろしたモノをたっぷり入れてる。
後できいたが、ダシも入っているらしい。

そして目の前の鉄板でお好み焼きを焼き始めた。
あぁ・・・お好み焼きだ。
なんかさっきから、引き込まれている・・・。結構軽快なオバちゃんのトークに。
焼きながら、この店が36年続いているとか、おばちゃんが一人で店やってるとか、昼は忙しいんやで!とか。
そして、焼いている間に、みそ汁が出てきた・・・
具材が変わっている。
伊勢で取ってきたノリが入っているのだ。
すげぇ・・・頂いたがメッチャうまい。
お世辞じゃなくて、ノリが凄くうまい。
どうやら聞くとオバちゃんは海女さんをやっていたらしい・・・
なるほど、美味しい食材を知ってるわけだ、このみそ汁、すごく美味いっすよ。
てなこと言ってる間にお好み焼きが焼けた。
おぉ・・・
めっちゃ普通やん、普通のお好み焼きだ!
で、実際に食べてみると・・・

あは!
普通にうまい!
あぁ、なんか安心するね、店の雰囲気とオバちゃんのトーク。
ゆっくり出来るし落ち着くよ。

食べながら、36年続いてきたお店の歴史と、オバちゃんの半生の話を聞いた。
楽しい時間だ。
普段は寡黙なAさんが珍しく話を聞きながらしゃべっている。

あぁ、いまどきこんなお店あるんだな。

古き良き・・・
陳腐な言い方かもしれないけど、ほっこり出来る。

いつ死んでもいい。
と、オバちゃんは言っていた。
でも、現役のまま死にたいと。

儲けなくてもいいんだ。
とも、言っていた。
儲けたら、そうじゃなくなった時、辞めないといけなくなる。

深い言葉だ。
まだオレには理解出来ないけど、何故かわかったような気がした。
いや、今思いかえすと、やっぱり分からない。
まだ、オレには早いんだろうな・・・

しばらくしゃべって、後の客が来たので帰ろうとお会計をすると・・・
二人で1000円。
安・・・

もうからないよね・・・

「もうからないでしょ!」
って言ったら、
「宝くじが当たったらタダにしようおもてんねん。」

あは!
タダは駄目だよ、タダは。

そんなこと思いながら店を出たりした。
何故か、また来たいなぁ、と思った。

こんどは昼来るよ、オバちゃん!

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