国際電子出版EXPOの感想は・・・

さて、東京国際ブックフェアに続くオレの目玉!
それが「国際電子出版EXPO」です。
コレに行きたかったんだよなぁ。
やっぱ、今のオレの仕事に一番近い位置にありそう。
コレを見ずして何のための東京よ!ってな感じだった。

ではどうだったかと言うと・・・

うーん・・・
微妙!
こっちも勢いなかったなぁ。

なんつーか、電子出版ってどこ行くの?って感じ。
全然方向性がわからなかった。
てか、勢いだけ見てると、日本で電子出版って無理?
てな様子。
確かに大手出版社やメーカー来てたけど、数は減ってるし、やってる事が昨年と代わり映えしない。
内容に新しい事がない感じ。
電子書籍の利便性やら、自分所の規格の先進性やら利便性を語っているが、どうも独りよがりで読者(ユーザー)が置き去りになってる感じがした。
今年のこの雰囲気はなんなんだ?
去年はもっと学習の分野や、医療の分野での電子書籍、電子出版の利用法なんかもあったと思ったが・・・
そういうメーカーやらがいっさい来てない。
てか、Googleさんすら来てない。
去年からだけど、Adobeさんも来てない。
Adobeさん来ないって・・・変じゃない?
どうなってんだろうなぁ・・・と思いつつもブースを回ったんだよな。

そんなオレの感想なんだけど・・・

まず、電子出版って言葉に無理があると思う。
電子出版って言うけど、売ろうとしている物は、オレ目線で言うと「Webサイト」そのものである。
だって書籍って基本文字を読むものでしょ?
それに電子ならではの良いところとして、メーカーさんは
「本の中に画像、映像(動画)、音楽、販売サイトへの誘導(リンクだよな)が入りますよ!!』
てなもんだろ。
コレって完全にもうWebサイトじゃないか。
日本版で言うなら「縦書きWebサイト」ってところ?
どんだけ内容が素晴らしかろうと、Webサイトを有料で買って見るやついないよ。
もちろん、内容にこそ価値があるんだけどね。
漫画とか小説とかがネットで無料で読めるって事はないもんね。(海賊版のぞく)
ただ、なんかWebサイトと体裁が似てしまって買うのが・・・
単に書いてある物を電子にしました!って言うだけでは安っぽく見えるし、コレクター魂に火がつかない。
本は装丁とか紙質とかも楽しむもんだからね。
だから、なんか書籍って言うのとは違うと思うんだ。
出版社が取り扱うと全部書籍になっちゃうのかねぇ。

それに、従来の「本」、「漫画」を電子で配信しちゃったら印刷会社さんがつぶれちゃうじゃないか。
そんなの無理だよ。
オレは、週刊誌とかを電子書籍(?)としてiPadに毎週配信してほしいと思ってる方なんだ。だって、週刊誌とかって読んだらすぐ捨てちゃうからね。
だから電子出版なら、ゴミも出ないし、一括で金も払っとけるし、バックナンバーかさばらないし、 買いにいく手間省けるし。
そういうのを配信してこその電子出版だと思うんだけど、週刊誌って印刷量多いじゃないですか。
まさしく印刷会社さんの運営にダメージを与えてしまう(と思う)。
印刷会社と出版社は(今のところ)運命共同体みたいなもんだから、印刷会社さんが困るような事を出版社ができる訳がない。
少なくとも積極的には出来ないよ。

その大手出版社が電子出版業界を独占しようと独自規格化を進めてないか?
とにかく日本は独自企画、抱え込み、が大好きだからな。
だから携帯電話とかでもガラパゴス化するんだと思うけど。
電子出版もさ、いろんな理由から大日本印刷だとかいろんな大手出版社が独自規格を打ち出して、電子出版業界を独占しようと競争しているよな。
なんか・・・
良い意味での競争になってないような気がするんだ。
だから今回のEXPOは出店が少ないのか?
小さいベンチャー企業とかが進出する旨味も機会も無くなったんだろうな。
海外勢(GoogleさんとかAdobeさん)も来てない、日本ってメンドクサイよねーとか思われてないか?
とにかく業界に勢いがなくなった感じがするんだよ。

価格だって、安くならないし。
ネットで買う本、安く無いよね・・・
音楽でも出版物でも、ネットから買うと安くならないか?と一般消費者は思う訳なんですよ。(特にオレは)
だって、出版物の場合、印刷しなくてよくなって、全国津々浦々の本屋さんとかコンビニに配送しなくてよくなって、在庫を持たなくてよくなって、在庫不足からの売り逃しがなくなって、万引きとかが減って、人件費もかからなくなって・・・
そら、システムやらセキュリティには金かかるだろうけど、どっちが金かかる?って話だ。
値崩れを防ぐってんなら、意味もあるだろうけど、物が違うんだから同じ値段で売られても・・・
って感じだ。
買う方はデバイスにだってお金を払ってるんだぞ!
とにかく購買意欲がわかない。

だからオレが思う事。

とにかく、出版社さんやメーカーさんは、独自規格と出版物の抱え込みやめて!
一つの電子書籍をいろんな所から、いろんな方法で買えるようにして。
そして、買ったらいろんなリーダー系アプリで読めるようにして。
読むリーダー系アプリとコンテンツをひも付けするのやめて。
オレ(アカウント)とコンテンツデータをひも付けして、リーダーやらデバイスは好きな物使わせて。(朝日新聞の電子新聞ってそんな感じだよね)
日本の大手メーカやらが出版物の保護を名目に独自規格とか打ち出して、独占はかるから外資系メーカーが引いちゃったんじゃない?
Adobeさんとかグーグルさんとか。
もしかして、日本ではまだ無理だなぁとか思われたんじゃないかな?
てか、独自のスタイルを持ちたいのは読者側だよ。
好きな所で買って、好きな場所で、いろんな方法で読みたいんだよ。
買い方とか、読むデバイスとか、自分で選ばしてよ!
Appleストアで買った書籍をAndroidのタブレットで読んだって良いじゃないか。
さらにそれをパソコンで保管したりしてもいいじゃないか!

それと、値段を考えて。
別に理不尽な値下げをしてほしい訳じゃないけど、値段をフレキシブルに変動できそうじゃないですか、電子出版って。
例えば、週刊誌を売る場合、紙に印刷した冊子は販売店に配送する時間が必要だから、冊子が出来てから店頭に並ぶまでにタイムラグがあるよね。
だったら、電子版は配送する必要がない訳だから前日とかにフライング発売しちゃってよ。
そのぶん値段は高くてもいいから。
そして、実際の本の発売日には、紙の冊子の80%ぐらいの値段に落として配信しちゃってよ。
そして週刊誌とからなら、翌週(バックナンバーになったとき)、もう一段階値段を下げてしまうとか。
そんな感じに出来ないかな?
出来たらうれしいよ、オレ。

まぁ・・・
好き勝手言いましたけどね。
そんな感じでちょっと疲れたEXPOでした。
ブックフェアも電子書籍もいまいち、見てて不満がたまったなぁ。
来年はどうするよ?って感じ。

来年かぁ・・・

今年で東京国際ブックフェアは19回目。(電子出版EXPOは16回目だけど)
来年は記念すべき20回目じゃないですか。
ここいらでGoogleさんやAdobeさんにも戻ってきてもらって盛大にやっちゃいましょうよ。

と、そんな感じがいいなぁ・・・と思う今日この頃でした。

あ、でもいろいろ勉強になった事もありました。
事前の期待値が高すぎてね、文句も言いましたが楽しかったのは楽しかった。

今後ですが、今日見てきた事が仕事に役立つといいなぁ、と思う今日この頃でした。
では!

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